オーバージェット(overjet)=水平被蓋(すいへいひがい)
被蓋(ひがい)
被蓋(ひがい)とは、覆いかぶさっている状態のことです。
オーバージェットとは上の歯と、下の歯の、水平方向での重なり方の度合いを意味します。
わかりやすくいうと、
上の前歯が、どれくらい、下の前歯にかぶさっているか?
または、
下の歯が、どれくらい、上の歯をおおっているか?
を、水平方向から、表現します。
つまり、横顔を見て、上あごの前歯(中切歯)と、下あごの前歯との間に出来る、隙間(すきま)の距離を、オーバージェットといいます。
①上の前歯が、下の前歯より外側にかぶさっている状態は(+)で表現します。
つまり、上顎の前歯の先端と下顎の前歯の表面の間に、5mmの空間があれば、
オーバージェットが『プラス5ミリ』です。
プラスのオーバージェットが標準値を超えて、大きいものを、【出っ歯】と、呼びます。
【出っ歯】には、
2通りのパターンがあります。
- 上の歯だけが、前に出ている場合=反っ歯
- 上顎自体が下顎より前方に出ている場合=出っ歯
上顎自体がせり出していることを、専門用語では、上顎前突症(じょうがくぜんとつしょう)と及びます。
②逆に下の前歯の方が上顎の前歯よりも、前方にある状態は(-)をつけて表記します。
つまり、下顎の前歯の先端と、上顎の前歯の表面の間に、5mmの空間があれば、
オーバージェットが『マイナス5ミリ』です。
マイナスのオーバージェットが大きいものを、【受け口】と、呼びます。
オーバージェット(overjet)が、+10mmであれば、かなりの出っ歯です。
オーバージェット(overjet)が、-5mmであれば、そうとうな受け口です。
適正なオーバージェットは、だいたい2~3mm程度です。
オーバージェットが8mmというと、かなりの出っ歯ということになります。
オーバーバイト(overbite)=垂直被蓋(すいちょくひがい)
垂直方向から見た状態は、オーバーバイトと呼ばれます。つまり、正面から歯を見た時に、
上の歯が、どれくらい、下の歯を隠しているか?
または、
下の歯が、どれくらい、上の歯を見えなくしているか?
を、垂直方向から、表現します。
つまり、正面から歯を見た時、上の歯に隠れて、下の歯が全部見えなかったり、
下の歯に隠されて、上の歯が全部見えなかったりしている状態を、オーバーバイトと呼びます。
結局のところ、オーバーバイトとは、『咬み合わせが深い』事を、意味します。
歯科の専門用語では、【過蓋咬合】と、呼びます。
一般的には、上の歯が下の歯をおおう場合を【過蓋咬合】と言います。
下の歯が、上の歯をおおう場合は 、【反対咬合】と、呼びます。
過蓋咬合と反対咬合
オーバージェットの図 | オーバーバイトの図 |
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